初めての一人暮らし。自由な生活が始まる一方で、気をつけたいのが「防犯」です。
実際に私も一人暮らしを始めたとき、防犯意識が甘くて「ヒヤッとした経験」がいくつかありました。でも、知識と対策があれば、防げたことばかりです。
この記事では、一人暮らしで気をつけたい防犯ポイントを、体験を交えながら具体的にご紹介します。次の通り今日からできることばかりなので、ぜひ1つでも参考にしてください。
✔ 家族や友人以外は原則ドアを開けない
✔ 宅配は対面せずに済むよう工夫する
✔ 人が入る場合は部屋の物に注意する
✔ 個人情報が書かれたゴミをそのまま捨てない
✔ 生活の中で防犯を“習慣化”する

この記事はこんな人におすすめ!
・初めての一人暮らしを始める方
・都市部や賃貸マンションでの防犯対策が気になる方
・一人暮らしをしていて訪問者との対応に不安を感じたことがある方
・家族や友人に防犯意識を高めてほしいと思っている方
一人暮らしの物件選びは慎重に!防犯性の高い物件を選ぼう
住む場所の安全性は、一人暮らしの安心感を大きく左右します。物件を選ぶ際には、以下の設備があるか要チェック!
・モニター付きインターホン
・オートロック
・防犯カメラ
・宅配ボックス
特に、訪問者の顔を確認できるモニター付きインターホンは、一人暮らしにとって心強い味方です。誰が来たのかを事前に確認できるため、不審な人物や見覚えのない訪問者に対して、安易にドアを開ける必要がありません。
物件探しの際には、これらの設備が整っているかを必ず確認しましょう。不動産業者に希望を伝える際にも、「オートロック付き」「防犯カメラあり」といった希望条件を明確に伝え、実際に内見して確かめることが大切です。
私の場合、ドアの前や窓の外が余所の家やマンションのすぐ近くではないことと、駅までのルートが夜間も明るいかもチェックしていました。
今すぐできる一人暮らしの防犯対策7選!

・家族や友人以外は原則「ドアを開けない」
・宅配物は「宅配ボックス」や「置き配」を活用する
・個人情報が書かれたゴミは読み取れないよう加工してから捨てる
・作業員が入室する日は「部屋の中を整える」
・洗濯物は部屋干しする
・カーテンは閉めて室内が見えないようにする
・緊急連絡先を把握しておく
家族や友人以外は原則「ドアを開けない」
「ピンポーン」とチャイムが鳴ったとき、無意識に出てしまっていませんか?
私は一人暮らしを始めたての頃「宅配かな?」と何も確認せずにドアを開けてしまい、セールスマンと対面してしまうことがありました。
ドアを開ける前に確認を!
- インターホンで相手を確認する
モニター付きインターホンがあれば音声通話前に画面を必ず確認し、知らない人なら応答せず居留守状態で様子を見るのが鉄則。宅配業者でもいきなり解錠するのは避けて、心当たりのある宅配便か確認しましょう。 - お知らせを確認する
大事な用向きの場合、Eメールや電話や郵便受けにお知らせが来るはずです。できるだけ毎日チェックするようにしましょう。
やむをえずドアを開ける場合は…
- チェーンロックを使う
ドアを全開にせず、できるだけチェーンロックを使ってすき間を最小限に保ち応対しましょう。 - 照明をつける
外が暗い場合は玄関周りの照明をつけて明るくし、相手の顔を見えるようにしましょう。 - 身分証を提示してもらう
事前に来るとわかっていた修理業者や点検業者の方でも、入る前に身分証を提示してもらいましょう。このとき、記載されている会社名や名前が事前に連絡のあったものと一致するかを要確認。 - 玄関から寝室が見えないようにする
ドアを開けたとき、部屋の中が丸見えになっていませんか?
「玄関ドアを開けるとベッドがすぐ奥に見える」間取りの場合、突っ張り棒+カーテンで寝室を隠す方法も。
私の場合は1Kで、キッチンと寝室のドアは基本的に開けっぱなし状態です。しかし、玄関のドアを開ける前は必ずキッチンと寝室のドアを閉めるようにしています。
宅配物は「宅配ボックス」や「置き配」を活用する

一人暮らしでもネットショッピングを活用する機会は多いですが、荷物を直接受け取るのは避けたいところ。
宅配ボックスを選ぶのが理想
- 宅配ボックスに荷物を入れてもらうことで、直接の応対が不要。
- 在宅・不在問わず受け取れるため、再配達の依頼の手間が省ける。

配送方法を選ぶときに、宅配ボックス希望の記入欄がなかった…。

記入欄がない場合は、住所欄の最後に「宅配ボックスを希望」と入れるのも手だよ。
宅配ボックスがない物件は別の受け取り方法を活用
昨今は多様な受け取り方法が選べます。自身のライフスタイルに合わせて、安全な受け取り方法を選択しましょう。
・Amazonや楽天などでは、玄関前や指定の場所への置き配が選択可能
・コンビニ受け取りや駅のロッカー受け取りも活用する
どうしても対面で受け取る必要がある場合は、できるだけ日中の明るい時間帯を指定するようにしましょう。
個人情報が書かれたゴミは読み取れないよう加工してから捨てる

封筒や郵便物、段ボールなどに書かれた住所のシールや個人情報が記載された紙をそのまま捨てるのはリスクがあります。
・詐欺やトラブルに巻き込まれるリスクの増加: 氏名、住所、電話番号などが流出すると、電話詐欺や、つきまとい、ストーカー被害に遭う可能性が高まります。
・空き巣などのターゲットになる可能性: 郵便物から不在を悟られたり、生活パターンを把握されたりするリスクがあります。
・ダイレクトメールなどの迷惑行為: 不要なダイレクトメールが送りつけられる原因となることもあります。
・他の個人情報と紐付けられるリスク: レシートなど、他の情報と組み合わせることで、家族構成や趣味嗜好などが推測され、より詳細な個人情報が明らかになる可能性があります。
これらのリスクを軽減するために、個人情報が記載された紙ゴミは、以下のように工夫を凝らしてから捨てましょう。
・名前や住所の部分を切り取って細かく破く
・個人情報保護スタンプやペンで塗りつぶす
・水に浸してドロドロにする
・収集時間の直前に出す
・不透明な袋に入れる
・複数のゴミ袋に分散して捨てる
名前や住所の部分を切り取って細かく破く
シュレッダーがない場合も、手で判読できないほど細かく破ることで、情報漏洩のリスクを減らせます。大雑把に破ると復元される可能性があるので注意が必要です。
個人情報保護スタンプやペンで塗りつぶす
住所や氏名などの重要な部分を、専用のスタンプや濃いペンで塗りつぶし、読めなくする方法です。特に、シュレッダーにかかりにくい素材や、一部の情報のみを隠したい場合に有効です。
水に浸してドロドロにする
個人情報保護スタンプやペンで塗りつぶすことができない場合の代替案。書類を水に浸して、文字が判読できない状態にしてから捨てる方法です。
収集時間の直前に出す
ゴミを収集日の前夜などに出すと、深夜や早朝に持ち去られたり、袋を開けて探られたりするリスクが高まります。できるだけ収集時間の直前にゴミを出すようにしましょう。
不透明な袋に入れる
ゴミ袋が透明や半透明の場合でも、裁断した紙などを紙袋などの不透明な袋に入れてから捨てると、より安心です。※自治体のゴミ袋の指定や分別ルールは要チェック!
複数のゴミ袋に分散して捨てる
次回の収集日にゴミを分散するなど、同じ袋にまとめて捨てないようにする方法もあります。
これらの対策をいくつか組み合わせることで、個人情報の流出リスクを低減して、防犯効果を高めることができます。
作業員が入室する日は「部屋の中を整える」

これは一見防犯とは関係ないように思えますが、実はとても重要な防犯ポイントです。
火災報知器やガス設備などの点検作業は定期的に必ず発生します。管理会社経由で日程の通知が来て、在宅中に立ち会う必要がある場合がほとんどですが、事前に次の3つをチェックしておきましょう。
洗濯物は見える位置に置かない
外干しならカーテンで隠す・部屋干ししている場合は風呂場などの別室に移動するなどの工夫を。洗濯かごに洗濯物がある場合も、見えない位置に移動させておきましょう。
重要な情報を見える位置に置かない
ルータやパソコンのパスワードを、見える位置に貼っていませんか?たとえ数分の点検作業でも、油断は禁物です。
・パスワードが書かれたメモや手帳を机に置きっぱなしにしない
・デスク周りに個人情報が書かれた紙を放置しない
貴重品を見える位置に置かない
財布や通帳などの貴重品を出しっぱなしにしていませんか?事前に目の届かない場所に保管しておきましょう。
洗濯物は部屋干しする

洗濯物は外から見えないように、原則すべて部屋の中に干すのがおすすめ。部屋に人が入る場合は、風呂場に移動させましょう。乾燥機能付き洗濯機を購入する選択肢もあります。
カーテンは閉めて室内が見えないようにする

夜間はもちろんのこと、日中でも外出する際はカーテンをしっかりと閉める習慣をつけましょう。部屋の中の様子が見えないようにすることで、空き巣などの犯罪抑止につながります。
私の場合、ドレープカーテンとレースカーテンを使い分けています。日中はドレープカーテンを開いていますが、遮像タイプのレースカーテンは常に閉めています。
緊急連絡先を把握しておく

万が一のために、緊急連絡先をすぐに確認できるようにしておきましょう。緊急連絡先リストをスマホの電話帳に登録しておくと安心です。慣れ親しんだ実家の連絡先も、突然のハプニングの時は思い出せないものです。ましてや、管理会社や大家さんの連絡先は、普段かけることがないため忘れがち。賃貸の契約時の書類などから確認しましょう。
緊急連絡先リストの例
・警察(110番):ストーカー被害、空き巣、強盗など身の危険を感じたときに。
・救急(119番):火事または救急のときに。
・管理会社/大家さん:設備トラブルや共用部で異常を発見したときに。
・ご家族や信頼できるご友人:困ったことが起きて判断に迷ったときに。
・会社の緊急連絡先:事故や事件発生時に。体調不良や災害時で出勤が困難なときにも。

110番や119番を使うか迷ったときは、家族や友人に連絡すればいい?

家族や友人の場合、いつも出てくれるとは限らないから、#9110や#7119も活用しよう。
110番や119番を使うか迷ったときは
110番に電話をかけるか迷うほどの火急の件ではない場合は、#9110の警察相談専用電話1へ、119番に電話をかけるか迷ったら、#7119の救急安心センター事業2へ連絡してみましょう。
警察相談専用電話(#9110)
- どんな時に連絡すべきか:
- 緊急性は低いが警察に相談したいことがある場合: 犯罪被害に遭ったかもしれないがどうすればいいかわからない、ストーカーの相談をしたいがすぐに110番するほどではない、近隣トラブルで困っているが法的手段を検討すべきか迷っている、など。
- 困りごとや悩みがあり、警察に相談すべき内容か判断に迷う場合: 適切な窓口を案内してくれます。
- ポイント: 110番は緊急通報用ですが、9110番は緊急性のない相談を受け付けています。適切な窓口へ繋いでくれるため、迷ったらこちらに相談することも検討しましょう。受付時間は原則、平日の午前8時30分から午後5時15分ですが、各都道府県警察で異なります。
救急安心センター事業(#7119)
- どんな時に連絡すべきか:
- 急な病気や怪我で病院へ行くべきか迷った時: 救急車を呼ぶべきか、それとも自分で病院に行くべきか、どの診療科を受診すべきかなど、判断に迷った場合に、医師や看護師、相談員からアドバイスをもらえます。
- 夜間や休日に病院を探している時: 受診可能な医療機関の案内も行っています。
- ポイント: 119番は緊急で救急車を呼ぶ場合ですが、7119番は緊急性は低いけれど、病院受診や救急車の要否に迷う時に利用します。適切な医療機関の受診を促し、不必要な救急車の出動を減らす目的もあります。導入されている地域が限られているため、事前にご自身の居住地の導入状況を確認しておきましょう。
「習慣化」が最大の防犯対策!一人暮らしだからこそ高い防犯意識を
一番大切なのは、「防犯意識を持ち続けること」です。
私は最初、防犯対策をいろいろ調べて実践したものの、しばらく経つと気が緩んでしまいました。でも、ちょっとした油断からトラブルになるケースは意外と多いもの。
だからこそ、防犯は特別なことではなく、何気ない日常生活の中の“習慣”にすることが大切です。
・ドアは原則開けない
・洗濯物は見えないようにする
・宅配は対面での受け取りを避ける
・個人情報が書かれたゴミは加工して捨てる
・カーテンを閉めて室内が見えないようにする
まとめ:防犯意識を高く持って一人暮らしを満喫しよう
一人暮らしは自由な分、防犯意識を高く持つことが重要です。
✔ 家族や友人以外は原則ドアを開けない
✔ 宅配は対面せずに済むよう工夫する
✔ 人が入る場合は部屋の物に注意する
✔ 個人情報が書かれたゴミをそのまま捨てない
✔ 生活の中で防犯を“習慣化”する
日々のちょっとした意識と行動の積み重ねが大切です。「今日からできる防犯習慣」をぜひ取り入れてみましょう!
最後に。一人暮らしだからといって、一人で解決しなければいけないということは決してありません。もし不安なことがあれば、迷わずご家族やご友人、地域の警察署に相談しましょう。
- https://www.gov-online.go.jp/article/201309/entry-7508.html#:~:text=%E7%8A%AF%E7%BD%AA%E3%82%84%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%AB%E5%BD%93%E3%81%9F%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B,%E7%9B%B8%E8%AB%87%E7%AA%93%E5%8F%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%AA%E3%81%8C%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82 ↩︎
- https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201609/1.html#fourthSection ↩︎